不動産売却を考えている方必見!不動産売却の税金の詳細を紹介

不動産の購入は一生に一度と言われていましたが、現在では二度・三度と購入する人が少なくありません。不動産を新たに購入すれば、今までの不動産をそのまま維持するまたは売却するという選択肢が生じます。

 

売却ということになれば様々な知識が必要になります。特に税金においては控除や特例、売却時期や方法を上手に利用することにより、譲渡所得が発生した際には節税をすることができます。また、譲渡損失が発生した場合でも、一定の条件を満たしていれば他の所得と通算できる特例も設けてあります。

 

不動産の譲渡には様々な視点で税金制度が設けてありますので、不動産譲渡を少しでも考えている人は行動する前に税制について知ることをお勧めします。

 

もちろん不動産売買にはタイミングやその時の事情、経済や政治、金融など様々な要因があります。そのため税制だけを見て売買をするという考えだけでは、片付けられないというのも事実です。ただし、税制を知っているのと知らないのとでは雲泥の差が生じます。後の生活や暮らしを豊かにするのが税金であり、税金と上手に付き合うことが最も大切です。

 

まずは、不動産譲渡の税金についての知識を持ち、それから行動しても遅くはないのではないでしょうか。

 

不動産売却では必ず税金の支払いが生じる?税金の支払いがない場合とある場合

不動産の売却では必ず税金を支払わなければならないのでしょうか。不動産の売却は金額が大きいものだけに税金も高く、後の支払いに苦労するのではないか、どのくらいの税金がのしかかってくるのかと心配になるものです。

 

しかし、売却の条件が整えば上手に節税を行うことができます。税金を支払わなくても済む方法があるという事を知ってください。そして、正しい知識を持ち、売却時や納税時に焦ることがないようしっかりと準備を進めることが大切です。

 

不動産譲渡(売却)で税金の支払いがない場合の条件2つとは?

不動産の売却で税金を支払わなくてもよい場合が2つあります。

 

  • まず1つは不動産の売却によって損金が生じた場合で、購入金額よりも売却金額が安い場合です。
  • もう1つは不動産の売却によって利益が生じた場合で、その利益が3000万円以下の場合です。

 

不動産売却によって損金が生じた場合で、購入金額より売却金額が安い場合

不動産の売却による利益を譲渡所得と言いますが、譲渡所得=売却価格−(購入価格+諸費用)で表すことができます。諸費用は売却や購入に要した費用を指します。

 

税金を支払わなくても確定申告は必要

譲渡所得がマイナスの場合と譲渡所得がプラスでも3000万円以下の利益の場合は上記のように税金の支払いはありませんが、確定申告は必要です。

 

確定申告は、翌年の2/16から3/15までの間に行う必要があり、その期間内に手続きが終了しないと課税の対象や控除内容が不利なものとなることがあります。また、不動産の売却や購入についての一連の流れを税務署は把握しています。税務署から申告を要求されることがありますから、忘れずに確定申告を行うよう注意しましょう。

 

譲渡所得に損失が発生してしまった場合税金の支払いがないだけではなく、確定申告によりその損失を所得から控除し繰り越すことができる制度があります。これを譲渡損失の繰越控除制度と言い、住み替える場合と売却だけの場合とで条件が異なりますのでどちらに該当するのかをしっかりと把握することが大切です。

 

住み替えの場合の譲渡損失の繰越控除制度の条件

住み替えの場合は長い間住んでいた結果住み替えが必要になり、買い替えたということを基本としています。まず、自分が住んでいる自宅の売却であること、既に引越しをして以前住んでいたという場合は引越し日から3年目の12月31日までに売却すること、売却をした年の1月1日で自宅の所有期間が5年を超えていること、日本国内のものであることです。

 

そして住み替えをした家は、いつ所得したかということが条件になります。売却した年の前の年1月1日から売却した次の年12月31日までの間に所得をし、日本国内のもので床面積50u以上であることです。

 

買い替えの場合の譲渡損失の繰越控除制度の条件

買い替えをした家には所得した次の年12月31日までに住み替え居住をする、またはその見込みということが必要です。また、住宅ローンの残高にも注目です。買い替えた家を所得した年の12月31日時点で、10年以上の償還期間がある住宅ローンが残っていることとなっています。

 

売却だけの場合は10年以上の償還期間がある住宅ローンが残っており、売却した金額が住宅ローンよりも安いために損益が発生したということを基本としています。下記が住み替えの場合と売却だけの場合の譲渡損失の繰越控除制度についての条件です。

 

  • 自分が住んでいる自宅の売却であること
  • 既に引越しをして以前住んでいたという場合は引越し日から3年目の12月31日までに売却すること
  • 売却をした年の1月1日で自宅の所有期間が5年を超えていること
  • 日本国内のものであること
  • 売却した自宅が売買の契約日前日に10年以上の償還期間のある住宅ローンが残っていること
  • 売却価格は住宅ローンの残高よりも低く、下回ること

 

1年間の所得で控除しきれないくらいの損失がある場合は、その後3年に渡って繰り返し控除を申請することができます。売却で利益が得られず損失が発生した場合であっても、このように控除を利用することにより大きな優遇を受けることができるのです。

 

不動産の売却によって利益が生じた場合で、その利益が3000万円以下の場合

次に、売却により利益が発生しその利益が3000万円以下の場合です。これを居住用財産譲渡における3000万円の特別控除の特例と呼んでいます。この場合も税金を支払う必要はありません。ただし、以下に当てはまると適応除外となり、税金を支払わなくてはなりません。

 

  • 売却益3000万円以下の特例を目的として入居した家であること
  • 新築期間など一時的な仮の住まいであること
  • 娯楽や休養、別荘などの目的の家であること

 

このような場合は、自分の住んでいる家という条件から外れますので、特例を受けることはできません。また、売却した年の前年や前々年にこの特例を利用している場合も特例を受けることはできません

 

不動産譲渡(売却)で税金支払いがある場合の条件とは?

不動産の売却で税金の支払いが生じる場合は、以下のことが条件となります。

 

  • 購入価格よりも売却価格が高い譲渡所得がプラスの場合
  • なおかつ、その譲渡所得が3000万円を超えていること

 

税金の支払いは譲渡所得全てに生じるわけではなく、3000万円を超えた部分にのみ生じます。例えば、5000万円の譲渡所得が生じれば、5000万円から3000万円を引いた2000万円に税金が課せられるという事です。

 

多くの場合自宅自体の金額は下がり続けます。しかし、近隣に駅、商業施設、小学校、高速道路のインターなどが新設されたという場合やその地域が非常に人気のある土地に変化したということであれば購入価格よりも高い金額で売却できます。また、購入の時期が相当程度昔であり金額の価値が変化したということであれば、これも譲渡所得がプラスとなるでしょう。

 

購入価格は実際に不動産を購入した価格ではない!?

ここで購入価格についてですが、購入価格は購入したその時の価格ではありません。建物の減価償却費を差し引いた価格を購入価格と言います。建物は時間の経過とともに劣化し古くなっていきます。これを減価償却費として計算するのです。そのため建物の価格は新築時が最も高く、時間経過と使用によって価格は低下していくと考えます。

 

減価償却費は建物の構造によって耐久年数は異なり、鉄筋コンクリート(RC)は47年、重量鉄骨は34年、木造は22年となっています。築年数と購入金額が同等の不動産であっても、建物の構造が異なれば売却時の購入価格は異なります。

 

譲渡所得の計算にはこの原価償却費に十分注意する必要があります。この減価償却費が大きければ、例え実際に購入した金額よりも下回った金額で売却し損失が発生したとしても譲渡所得の発生と見なされます。

 

購入価格がわからない不動産の場合はどのように計算する?

その他、購入価格がわからないという人に対しては、売却金額×5%で購入価格が計算されます。これを概算購入価格として譲渡所得が計算されますが、一般的には概算購入価格を利用すると譲渡所得が発生しやすくなります。

 

不動産に関する資料は大切に保管することが重要であり、相続したため大昔の購入価格はわからない、祖父が亡くなった時に資料を全て処分してしまったなどの特別な理由がない限りは、実際の購入価格をわかるようにしておくことをお勧めします。また、土地に劣化はないため減価償却費は発生しません

 

居住した年数によって税金の計算方法が変わる!

譲渡所得が3000万円を超えて初めて税金の支払いが生じますが、居住した年数によって税金の計算方法は異なります。長期居住していた場合税金は安く、短期居住の場合税金は高くなります

 

  • 売却した年1月1日時点で所有期間が5年以下の場合は短期となり、短期譲渡所得となります。この場合は譲渡益に対し所得税と住民税の合計は39%です。
  • 一方、売却した年1月1日時点で所有期間が5年を超えている場合は長期となり、長期譲渡所得となります。この場合は譲渡益に対する所得税と住民税の合計は20%です。
  • 更に売却した年1月1日時点で土地と建物ともに所有期間が10年を超えている場合は、軽減税率の特例を利用することができます。課税譲渡所得が6000万円以下、または6000万円超えで税率は異なります。6000万円以下の部分までは14%、6000万円超えの部分においては20%です。

 

3000万円特別控除と併せて利用できる特例ですので、多くの方が利用できる制度となっています。

 

税率はわかりやすいよう上記のように説明してありますが、正確には復興特別所得税が課せられます。平成25年から平成49年の間であれば、所得税2.1%の上乗せがあります。

 

また、消費税は消費するものに課税されますので、自宅の課税は建物に対してであり土地に課税はありません。一般の売却時には非課税でありますが、購入や売却の諸費用には消費税が含まれる事がありますので確認が必要です。

不動産の売却で必要となる3つの税金・印紙税・住民税・譲渡税の詳細

不動産の購入は一生に一度と言われていますが、最近では一度ではなく二度、三度と買い替えるひとも少なくありません。よりより住まいや暮らしを求めて、時間をかけ不動産を探し購入に至るケースが増えています。

 

その際に最も心配になることが税金であります。不動産の価格は高額な為それにかかる税金も知らなかったでは済まされない高額であることが多く、特に売却時の税金を多くの人が気にしています。

 

不動産購入時の税金とは異なる税金が売却時には発生しますので、事前にそれを考慮し特例の利用や対策を講じられる様にすることが大切です。売却時に課せられる3つの税金、印紙税・住民税・譲渡税についてご紹介します。

 

売主は印紙税を節税することは可能なの?売主と買主で異なる売買契約書

不動産の売買時には必ず課せられる税金に印紙税があります。これは不動産売買契約書を有効なものとするために課せられる税金で、収入印紙を不動産売買契約書に貼付することで税金の支払いとなります。この印紙税は不動産の売買価格によって異なり、売買価格が高額になれば印紙税額も高くなる設定になっています。

 

平成26年4月1日から平成30年4月1日の期間は軽減措置の対象期間となっています。この期間に不動産売買契約書を作成した場合、また変更契約書や補充契約書といった売買金額変更による契約書も不動産売買契約書と同様に軽減の措置を受けることができます。

 

契約金額 本来税率 軽減税率
100万円以下 400円〜1000円 200円〜500円
100万円超え500万円以下のもの 2000円 1000円
500万円超え1000万円以下のもの 10000円 5000円
1000万円超え5000万円以下のもの 20000円 10000円
5000万円超え1億円以下のもの 60000円 30000円
1億円超え5億円以下のもの 100000円 60000円
5億円超え 20〜60万円 16〜48万円

 

売買契約書は買主と売主それぞれが一部ずつ作成し所有することが一般的です。そのため印紙税もそれぞれが負担することになりますが、売主においてはこの印紙税を節税することができます

 

売主はこの不動産売買契約書の原本を作成所有する必要はなく、コピーでも問題はありません。コピーであれば印紙を貼付する必要はありませんので、印紙税を節税ということにできるのです。

 

住民税は売却利益にのみ課税される税金・支払いは売却の翌年6月から4期に分納可能

不動産の売却により発生した利益を譲渡所得といいますが、不動産譲渡により利益が生じた時のみ住民税は課せられます。購入価格よりも売却価格が低い場合、損失が発生した場合には住民税は課せられません。住民税は売却価格に課せられるものではなく売却利益にのみ課せられ、これは確定申告が必要となります。

 

確定申告は売却をした翌年2月16日から3月15日の間に行うことが必要ですが、実際には住民税に対しての確定申告は行いません。住民税は所得税とセットになることが多く、この場合も所得税の確定申告を行えば自動的に住民税の確定申告を行ったことになるのです。

 

ここで気になるのが、住民税の支払い納付日です。所得税の納付日期限は確定申告締切日と同じ3月15日です。一方、住民税は確定申告終了後の5月から6月にかけて住民税納付書が送付されます。

 

各自治体により異なりますが、一般的には6、8、10月と翌年1月の計4回に分納できるようになっています。もちろん6月末に一括での支払いも可能です。各金融機関やコンビニから振り込みが可能となっていますし、特別徴収を利用すれば給料から天引きの支払いも可能です。

 

譲渡税とは譲渡所得税のこと・課税譲渡所得、減価償却費、所得税、住民税の計算方法詳細

譲渡税とは譲渡所得税と呼ばれ、住民税同様不動産売却によって利益が生じた時のみ支払う税金です。購入価格よりも売却価格が低い場合、損失が発生した場合には住民税は課せられません。

 

不動産売却による利益を譲渡所得といい、この譲渡所得により税金は決定されます。さらに、不動産売却時における不動産の所有期間によっても税率は異なります。譲渡所得について以下詳細に紹介していきます。

 

不動産譲渡所得の内訳と課税譲渡所得の計算方法詳細

不動産の譲渡所得とは、不動産売却価格から不動産購入価格と諸費用を差し引いた時に生じる利益のことです。この利益には税金が課せられ、売却をした年の翌年2月16日から3月15日の間に確定申告を行う必要があります。

 

譲渡所得=売却価格−(購入価格+諸費用)で表すことができ、売却価格には不動産の売却価格と固定資産税・都市計画税の精算金も含まれます。

 

固定資産税・都市計画税の精算金

固定資産税・都市計画税の精算金とは、購入時点からその年の12月31日までの税金を買主が売主に支払うものです。これは毎年1月1日の時点で不動産所有者に対しその年度分の税金が課せられますが、年度途中で所有者が変更になることは前提となっておらずその税金分を精算することができません。そのため、買主が売主に対し購入時以降の税金分を支払うことで精算とするのです。

 

購入価格

購入価格とは不動産の購入金額です。購入時期が相当程度昔であり価格がわからない、資料破棄してしまったなどの理由により購入価格がわからない場合には、概算購入価格として売却価格×5%で計算されます。また、購入価格は建物に対する減価償却費の計算も必要になります。

 

諸費用

諸費用とは仲介手数料や印紙代、登録免許税、売却時広告代などの売却時と購入時に生じた費用のことです。

 

譲渡所得

譲渡所得とは売却価格から購入価格を引いたものであり、かつ購入や売却で生じた諸費用も差し引いたものという事ができます。譲渡所得がプラスであれば利益、マイナスであれば損失として計上することになります。

 

課税譲渡所得

更に課税譲渡所得とは、この譲渡所得から特別控除金額を差し引いたものとなります。特別控除には様々なものがありますが、一般的に利用されるものとして居住用不動産3000万円の特別控除というものがあります。これを利用すると譲渡所得から3000万円を差し引くことができます。

 

差し引いた後の金額が課税譲渡所得であり、これがプラスであれば利益、マイナスであれば損失として計上することになります。プラスの場合は税金が課せられ、マイナスの場合は税金を支払う必要はありません。

 

減価償却費で決まる建物購入価格!減価償却費の計算方法と詳細

不動産の購入価格は減価償却費を差し引いた金額で計算されます。減価償却費とは、建物において経年の劣化により不動産価値が下がっていくことを考慮した費用です。土地は経年劣化が生じないため、減価償却費はありません

 

  • 自宅の減価償却費の計算は、建物購入(取得)価格×0.9×償却率×経過年数となります。

 

0.9という数字は建物の残存価格を表しており、残存価格とは建物の寿命が来ても最低限の価格が残ることです。これは建物購入(取得)価格の10%と定められているため、0.9を乗じます。また、経過年数において6か月未満は切り捨て、6か月以上は1年となります。

 

減価償却費は建物の構造によって耐久年数は異なり、鉄筋コンクリート(RC)は47年、重量鉄骨(骨格に肉厚4o超え)は34年、木造は22年となっています。償却率は順に0.015、0.02、0.031となっています。

 

区分 法定耐久年数 償却率
鉄筋コンクリート(RC) 47年 0.015
重量鉄骨(骨格に肉厚4o超え) 34年 0.02
重量鉄骨(骨格に肉厚4o超え4o以下) 27年 0.025
木造又は合成樹脂 22年 0.031
木造モルタル 20年 0.034
重量鉄骨(骨格に肉厚3o以下) 19年 0.036

 

ここで新築5000万円購入した自宅、木造の築10年を例に見てみましょう。

 

  • 減価償却費は、購入価格5000万円×0.9×償却費0.031×経過年数10年=1395万円となります。
  • 取得費は、購入価格5000万円−減価償却費1395万円=3605万円となります。

 

減価償却費は法律の改正が頻繁にありますので、利用される際は最新の情報を利用されてください。

 

不動産の購入価格には土地と建物が合計されている金額が明記されているのが一般的です。減価償却費は建物だけに生じる費用ですから、建物だけの金額を出さなければなりません。土地と建物のそれぞれの金額の記載があれば一番簡単ですが、それがない場合で消費税の支払いがあった場合は消費税から建物の金額を割り出していきます。

 

参考に消費税年代別を記載しておきます。 

 

平成元年・1989年4月1日から 消費税3%
平成9年・1997年4月1日から 消費税5%
平成26年・2014年4月1日から 消費税8%

 

その他、固定資産税評価額の土地と建物の比率を参考にする(毎年送付される固定資産税及び都市計画税の詳細より)、建築当時の標準建築単価で建物価格の計算(国土交通省より毎年発表)などで建物の価格を割り出します。

 

所有期間5年が節目・5年以下と5年超えで大きく異なる支払う税金

譲渡所得にかかる税率は、所有期間によっても大きく異なります。それが5年という節目です。不動産売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下であれば短期、5年を超えている場合は長期となります。

 

区分 合計 所得税 住民税
短期譲渡所得 39% 30% 9%
長期譲渡所得 20% 15% 5%

 

税率はわかりやすいよう上記のように説明していますが、正確には復興特別所得税が課せられます。平成25年から平成49年の間は、所得税2.1%の上乗せがあります。

 

譲渡所得が1500万円生じた場合を例として見てみましょう。

 

所有期間5年以下の短期譲渡所得の場合
所得税 住民税 合計
1500万円×30%=450万円 1500万円×9%=135万円 585万円

 

所得期間5年超えの長期譲渡所得の場合
所得税 住民税 合計
1500万円×15%=225万円 1500万円×5%=75万円 300万円

 

このように所有期間が5年以下であるか、5年超えであるかにより税金はこれほど異なるのです。1500万円の譲渡所得で285万円の差額があれば、より譲渡所得が高ければ更なる税金の差があるのは当然です。

 

所有期間が5年以下で売却を考えている方はこの税率を考慮して売却に臨むべきであり、いざ税金を支払うという時に慌てることのないようしっかりと準備をすることが大切です。また、できるだけ税率の低い5年超えで売却できないか、方法はないかを考えることも一つの手段であることを知ることも大切です。

 

ただし、不動産の売却には時期やタイミングが非常に重要であること、税率だけではなく総合的な判断が求められることも考慮する必要があります。

不動産売却で利用できる控除や特例・知ってれば大幅節税が可能!

不動産売却で利用できる控除は多岐に渡ります。自宅を売却して利益が生じた時の控除特例、損失が生じた時の繰り延べ特例があり、また土地売却における特例は公共事業や区画整理事業、造成事業、農地保有の合理化など多くが国や自治体の要請により売却に至った場合に適応となります。

 

自宅の売却や住み替えでは、該当する控除特例があるかもしれません。これを有効に利用することで大幅に節税することができますので、事前に下調べをして準備をすることをお勧めします。

 

不動産譲渡の税金は分離課税・年末調整した会社員でも確定申告は必要

不動産譲渡における所得税と住民税は分離課税が採用されています。これは、他の所得とは分離して計算をしますので、不動産譲渡により生じた損益と他の所得とを通算することはできないという事を意味しています。同じ年に不動産を複数譲渡している場合は通算が可能となります。

 

給与所得のある会社員は年末調整という形で社内一括管理を行っています。ただし、不動産譲渡による利益が生じ税金が課せられた場合は、年末調整と関係なく確定申告を行う必要があります

 

売却した年の翌年3月15日が確定申告の期限ですので、あらかじめ準備をしておくと余裕を持って申告を行うことができます。

 

居住用不動産(自宅など)の売却で利用するべき控除や特例

自宅など居住用の不動産を売却した場合には、譲渡所得から差し引ける控除や特例があります。これを利用することにより、税金の支払いがゼロになる、また税金が低くなるという大変有効なものです。

 

一般的に利用される特例を4つご紹介しますので、是非参考にしてください。

 

居住用の不動産譲渡の3000万円控除の特例

居住用とは実際に暮らし生活している自宅のことであり、また実際に生活をしていたが引っ越しをしており、その引っ越しの日から3年目の12月31日までに売却することが条件となっています。

 

また売却した年の前年と前々年にこの特例を利用していないことも条件です。所有期間に関係なく譲渡所得から最大3000万円の控除を受けることができます。

 

所有期間10年超えの軽減税率の特例

@の条件である居住用ということ、引っ越しから3年目の12月31日までに売却していること、売却した年の前年と前々年にこの特例を利用していないことが条件です。そして、売却した年の1月1日に建物と土地の両方の所有期間が10年を超えていることが条件です。

 

所得税 住民税 合計
課税譲渡所得が6000万円以下の場合 10% 4% 14%
課税譲渡所得が6000万円超えの場合 15% 5% 20%

 

また、平成25年から平成49年の間は、復興特別所得税が課せられ所得税2.1%の上乗せがあります。この特例は@の3000万円控除の特例と併用することが可能です。

 

居住用不動産買い替えの特例

この特例は自宅売却だけではなく買い替えて住み替えることが条件の特例です。自宅を売却し、代わりの自宅を購入した場合に一定の条件のもと譲渡益を繰り延べすることができます。ただし、非課税になるわけではありませんので注意が必要です。

 

この特例は、自宅売却の金額よりも新たに購入した買い替えの自宅購入金額が高い場合に、適応されます。譲渡益に対する繰り延べは、買い替えの自宅を更に将来売却した時に課税される制度です。

 

そのため新たに買い替える時には譲渡益がいくらであっても譲渡益に対する税金の支払いは生じません。譲渡益をそのまま買い替えの資金と利用することができます。

 

この特例の条件は、以下のようになっています。

 

  • 譲渡した自宅の居住期間が10年以上で、かつ所有期間も10年を超えていること
  • 売却価格が1億円以下であること
  • 新たに買い替えた自宅の購入時期が売却した年の前年1月1日から売却した翌年の12月31日までであること
  • 確定申告をすること

 

居住用不動産売却で損失が生じた時

自宅を売却したが損失が生じた場合に特例が受けられます。長期譲渡所得の対象で譲渡損失が生じ、一定の条件を満たした場合に譲渡した年度に事業所得や給与所得など他の所得と通算することができます

 

この通算を行っても損失が残っている場合(控除しきれない場合)には、譲渡した年の翌年から3年間は損失を繰り越しすることができます。長期譲渡所得とは、譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えている譲渡による所得を言います。

 

土地の譲渡(売却)で利用できる手厚い控除や特例・最高5000万円の控除も

土地の売却では取得した年度や売却の要因によって特例が異なります。平成21年に購入した土地を平成27年以降に譲渡する人・平成22年に購入した土地を平成28年以降に譲渡する人、この2つの条件においては、長期譲渡所得1000万円の特別控除が適応になります。

 

また、公共事業のため土地建物を売却した場合は5000万円の特別控除特例が適応されます。特定土地区画整理事業等のために土地売却した場合は2000万円の特別控除特例が適応されます。特定住宅地造成事業等のため土地売却した場合は1500万円の特別控除特例が適応されます。農地保有の合理化を進めるために土地を売却した場合には800万円の特別控除の特例を受けることができます。

 

土地の特別控除特例は、自ら進んで土地を売却するというよりは、国や自治体などの要請により売却せざるを得ないという場合に受けられるものとなっています。先祖代々の土地など思い入れのある土地を国の要請により売らざるを得ないという場合には、手厚い控除特例があるのは当然のこととも考えられます。

 

不動産譲渡による節税対策・売却時期と所得税住民税の支払い、諸費用の計上

不動産譲渡により課せられる税金は所得税と住民税です。所得税も住民税も譲渡所得がプラスになり利益が生じた場合のみ課税の対象となります。損失が生じた場合は課税されませんので心配は要りません。

 

譲渡所得がプラスになり利益が生じた場合でも、売却時期を調整する、譲渡にかかる諸費用を計算することにより節税することができます。税金の負担を少しでも減らせるよう、節税対策をしっかりと知ることが大切です。

 

不動産売却時期の調整で節税対策!39%の税金が20%に減額か!?

譲渡所得がプラスになり利益として生じた場合には税金が課せられます。不動産譲渡では短期的な売買で利益を出すことをよく思われていません。そのため、5年という節目を作り、所有期間が5年以下の短期譲渡かまたは5年超えの長期譲渡であるのかということで税率を変えています。

 

  • 短期譲渡所得
  • 不動産の所有期間が5年以下で譲渡所得が生じた時これを短期譲渡所得といい、税率は所得税30%住民税9%となっています。

     

  • 長期譲渡所得

一方、不動産の所有期間が5年超えで譲渡所得が生じた時これを長期譲渡所得といい、税率は所得税15%住民税5%となります。平成25年から49年までは復興特別所得税2.1%が更に課税されます。

 

不動産の売却価格には世界的な金融の影響や、政治や経済など様々な要因が関係します。一概に税率だけで判断をすることはできませんが、売却時期を5年以下か5年超えにするかにより大きく税率が変わるという事を知る必要があります

 

5年以下か5年超えの微妙な場合は、専門家に相談されることをお勧めします。素人の判断で間違えた期間を算出してしまえば、のちにこんなはずではなかった!ということにも成りかねません。

 

所得税と住民税の支払いは時期が異なり注意が必要

譲渡所得がプラスになり利益が生じたときに税金は発生します。所得税と住民税の支払いが生じますが、それぞれの支払いの期限は異なります。

 

譲渡した年の翌年2月16日から3月15日までが確定申告の期間ですが、所得税の支払い期限は確定申告の最終日3月15日となっています。ただし、振替納税を選択し銀行口座から自動的に振替される方法であれば、所得税の支払期限は4月20日ころに延長されます。自動振替の日付は、銀行休業日などを考慮し毎年異なりますので注意が必要です。

 

住民税の支払いは所得税とは異なり、譲渡した翌年確定申告終了後の5月から6月ころに納付用紙が送付されます。4期に渡り分納することが可能で、6月・8月・10月・翌年1月に納付することができます。各月末日が期限となっていますが、それが土曜日曜日に重なった場合は、週明けの月曜日が期限となります。もちろん、一括で納付することも可能です。

 

所得税と住民税の支払期限にはズレがありますので、いざ支払いという時に慌てることがないよう事前に準備をすることが大切です。

 

不動産売買時の仲介手数料など諸経費で節税対策・譲渡所得から差し引いて節税効果

譲渡所得は売却価格から購入価格と諸経費を差し引いたものとなります。購入価格は購入した金額ではなく減価償却費を差し引いた金額となるため、購入時が最も高く時間の経過とともに安くなっていきます。

 

諸経費は購入や売却時に支払った経費であり、仲介手数料や印紙税、抵当権抹消時の費用、測量、建物取り壊しの費用などが含まれます。

 

これらは全て諸経費として所得から差し引くことができますので、所得を少なくすることができます。ただし、管理費や固定資産税や修繕費などは諸経費の対象とはなりませんので、注意が必要です。

 

不動産譲渡は税制を事前に調べ、賢い売却・有利な控除と特例を大いに活用するべき!

不動産譲渡において基本的には、購入価格よりも売却価格が高く利益が生じた場合にのみ課税の対象となります。購入価格よりも売却価格が安く損失が発生していれば課税の対象とはなりません。

 

譲渡所得がプラスで利益が生じたとしても、実際に住んで生活している自宅の譲渡であれば様々な控除特例を利用することができます。また、不動産の所有期間や売却の方法によっても節税で税金を低く抑えることができます。

 

譲渡損失が生じた場合でも特例はあり、一定の条件を満たしていれば不動産所得以外の所得と通算できる制度を利用することも可能です。

 

不動産の譲渡を少しでも考えているのであれば、実際に動き出す前に不動産の仕組みや制度、控除の特例などをしっかりと調べ頭に入れることをお勧めします。不動産の税金は決して低いものではありません。

 

そのため様々な控除や特例が設けてあるのです。それを利用すれば大きな節税となり、後の生活や暮らしが豊かになると思われます。税金を心配する前に節税の対策を練り、より有利な譲渡ができるよう考えてみましょう。

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