買い替えを前提とした譲渡損失が発生した場合には最大で4年間の控除の繰越が認められています

マンションを購入時よりも高値で売却した場合には譲渡益に対して税金が課せられることになるのですが、不動産は時間の経過と共にその価値が低下することが一般的ですから、実際には購入時よりも安値で売却することが多いようです。マンションを安値で売却した場合には譲渡損が発生することになりますので、一定の条件を満たすことができれば税金の免除を受けることができます。

 

この制度が「譲渡損失による繰越控除」であり、買い替えを前提とした譲渡による損失は最大で4年間まで繰越ことができるのです。今回は譲渡損失による繰越控除の詳細について、さらに詳しく確認してみたいと思います。税金の話については苦手に感じる人などが多いかもしれませんが、できるだけわかりやすく解説しますので是非とも参考にしてみてください。

 

譲渡損失による繰越控除には2種類の制度があります

譲渡損失による繰越控除については平成25年の時点において、現在の住居を売却して新しい住居を購入する場合と、現在の住居を売却して新しい住居は購入しない場合の2種類の制度が存在します。
実際に受けることができる控除の内容はそれぞれの制度ごとに異なるのですが、今回は現在の住居を売却して新しい住居を購入する買い替えを前提とした制度について確認してみましょう。

 

買い換えによる譲渡損失は最大で4年間まで繰越すことができます

買い替えを前提としてマンションを売却した場合に、購入価格よりも売却価格が低ければ結果として譲渡損が発生することになります。例えば購入価格4000万円のマンションを2400万円で売却したのであれば、差額として1600万円の損失が発生することになるのです。

 

マンションの売却損が発生した場合には所得税と住民税の控除が受けられるのですが、損失による控除はその後の繰越ができますので、発生した年度を含めると最大で4年間まで控除の繰越が可能になります。次の項目では具体的な例で、譲渡損失による繰越控除について確認してみたいと思います。

 

売り手の年収が500万円の場合で考えてみましょう

購入価格4000万円のマンションを2400万円で売却して1600万円の損失が発生した場合に、マンションの売り手の年収が500万円だったとしましょう。売却した年度については「年収500万円≦損失1600万円」となりますので、発生した損失のうち500万円が控除対象となり、損失の残額である1100万円は2年目に繰越になります。所得税は0円です。

 

ちなみに住民税は前年度所得に対して課せられることになりますので、1年目は控除の対象とはなりません。2年目は「年収500万円≦繰越損失1100万円」となりますので、繰越損失のうち500万円が控除対象となり、損失の残額である600万円は3年目に繰り越しになります。所得税と住民税はそれぞれ0円です。

 

3年目は「年収500万円≦繰越損失600万円」となりますので、繰越損失のうち500万円が控除対象となり、損失の残額である100万円は4年目に繰り越しになります。所得税と住民税はそれぞれ0円です。

 

4年目は「年収500万円≧繰越損失100万円」となりますので、年収の500万円から繰越損失の100万円を控除した400万円が所得税の課税対象となります。また前年度の所得が0円ですので住民税は0円になります。

 

所得税が0円になると実際にはどの程度お得なのでしょうか?

控除により所得税が0円になった場合には、実際にはどの程度お得になるのでしょうか。所得税については実際の計算には各種の控除が適用されますので単純に計算することはできないのですが、今回は単純に年収の額が所得の額である(各種の控除は考慮しない)として考えてみたいと思います。

 

上記の例のような年収が500万円の人の場合には、所得の金額が500万円であるとすれば所得税は57万円程度になります。実際には年収から各種の控除を差し引いた金額が所得の金額になりますので、年収500万円の人の実際の所得税額は25〜30万円程度になることが多いようです。

 

譲渡損失による繰越控除は最大4年まで繰越ができますので、マンションの売却により発生した損失が1600万円の場合であれば4年間で100万円程度の所得税が免除されたことになります。実際にはさらに住民税についても免除されることになりますので、合計で考えればさらにお得になるはずです。

 

マンションの売却で損失が発生した場合には譲渡損失による繰越控除を活用しましょう

今回は譲渡損失による繰越控除の詳細について確認してみましたが、いかがでしたでしょうか。主な内容を簡単にまとめてみると、以下のとおりとなります。

 

  • マンションの売却により損失が発生した場合には所得税や住民税の控除を受けることができます
  • 譲渡損失による繰越控除には平成25年現在においては2種類の制度があります
  • 買い替えを前提とした譲渡損失による繰越控除は最大で4年間まで繰り越すことができます

 

ちなみに住民税については地域ごとに算出方法が異なりますので詳しいご紹介はしませんが、住民税は所得金額のおよそ10%が課せられることが多いようです。

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