連棟式建物を売却するためにすべきこととは

連棟式建物は、普通の一戸建てと違い、安く購入ができます。ですが、それを売却しようと考えたときには、いろいろな弊害があることは、案外知られていないようです。

 

そこで、テラスハウスやタウンハウスとも呼ばれる連棟式建物とはどんな建物なのか、連棟式建物の問題点、売却する方法などについて、お話ししたいと思います。

 

連棟式建物って、どんな建物のことをいうの?

連棟式建物とは、数件の建物がつながって立っている住宅のことをいいます。連棟式建物には、「テラスハウス」と「タウンハウス」という種類があります。

 

テラスハウス

テラスハウスとは、つながっている一戸建てのことをいい、建築基準法上は「長屋」として分類されます。そのため、壁がつながっている部屋には、窓がありません。2戸がつながっているテラスハウスのことを「二戸一」、3戸がつながっているものを「三戸一」、4戸がつながっているものを「四戸一」といいます。

 

タウンハウス

一方のタウンハウスも、つながっている一戸建てであることに変わりはありません。ですが、タウンハウスの場合は土地の権利が異なります。タウンハウスの土地は、一戸建てのように一戸ずつ分けられているのです。これは、マンションの土地共有と同じしくみです。

 

そのため、同じ連棟式建物であっても、テラスハウスは一戸建て、タウンハウスはマンションに分類されます。

 

連棟式建物が抱えている問題点とは?

連棟式建物は、建築する際に、建物全体を一戸として建築確認をとっています。そのため、土地・建物の諸州者が複数いる場合、建て替えやリフォーム、売却にあたって、問題が起こることが多いです。

 

連棟式建物は単独では再建築できない

複数の所有者がいる連棟式建物は、所有者の一人が単独で再建築ができません。同様に、単独でリフォームもしにくいというデメリットがあります。

 

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連棟式建物の購入には住宅ローンが使えない

連棟式建物の多くは、築年数が古くなっています。そのため、現行の耐震基準に適合せず、さらに建て替えが難しいケースも多いことから、担保価値が低いとみなされるため、金融機関の住宅ローンを利用するのは難しいです。

 

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連棟式建物が何棟でつながっているかで問題解決の難易度が代わる

連棟式建物も、二戸一や三戸一、四戸一など、何棟でつながっているかは、物件によって異なります。戸数が少なければ、リフォームや土地の分筆、建て替えに関する話し合いが進めやすいですが、四戸一以上になると所有者の経済状況や立場が異なることで、物別れになるケースが多いのが現実のようです。

 

店舗付きの物件の連棟式建物もある

連棟式建物の中には、店舗付きの物件もあります。通行人が多い、あるいは人気エリアであれば、店舗付きの連棟式建物は高値で売れることもあります。

 

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連棟式建物を個別に切り離すことはできるの?

連棟式建物を個別に切り離せるかどうかは、建築確認をした時期によります。建築基準法では、接道条件が定められているのですが、これは建物一つについて適用されます。連棟式建物自体が一つの建物として申請されている場合、個別に切り離すと接道要件に適合しないケースが多いため、戸別の建て替えが認められないのです。

 

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連棟式建物を戸別にリフォームすることはできるの?

連棟式建物のリフォームについてですが、設備を変えるなど、室内をリフォームすることは単独でもできます。ですが、耐震や外壁など大規模なリフォームを行うときには、連棟式建物すべての所有者の同意が必要となります。

 

連棟式建物をリノベーションすることはできるの?

木造の連棟式建物の場合、切り離して建て替えをするのが難しいことが多いです。ですが、住みやすい住居に改築したい、あるいは高く物件を売るために、リノベーションするという方法があります。ただし、連棟式建物の基本構造を変えることはできません。

 

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連棟式建物や長屋の住宅を売却する方法とは?

連棟式建物や長屋であっても、立地条件や接道状況、建物の築年数によっては、売却することはできます。ただし、連棟式建物や長屋の所有者全員の同意が必要ですし、不動産会社に仲介を依頼しなければ、買い手がつかないことも多いです。

 

連棟式建物の建て替え問題を解決しよう

連棟式建物を売却できる状態にするために、建物を建て替えるという方法があります。ただし、連棟式建物の所有者全員の同意が必要なことに加え、現行の建築基準法に適合した建物にする必要があります。

 

耐震基準や接道条件を満たすだけでなく、不動産のある地方自治体の敷地面積要件を満たすこと、分筆費用や分筆の仕方、建て替え時期について、全所有者の競技をまとめる必要があります。この建て替え問題をクリアすることが、大前提となります。

 

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連棟式建物の各所有者に交渉・相談をしよう

自分が所有する連棟式建物を売却したい場合、まずほかの所有者に相談することをおすすめします。というのも、連棟式建物のほかの所有者が購入を申し出てくれるケースがあるからです。ただし、その際も個人売買するのではなく、不動産会社に仲介を依頼する方が、後のトラブルを未然に防げるのでおすすめです。

 

連棟式建物の売り出しについて知っておくべきことは?

不動産会社に連棟式建物の売却の仲介を依頼する場合、売り出し価格が周辺相場の7〜8掛けになるのが一般的です。これは、単独での建て替えが不可能なので、再建築不可物件と同じとみなされるからです。

 

また、連棟式建物の中には、既存不適格建築物も多いです。これは違法物件に分類されますので、売りにくくなり、販売価格が下がってしまうのです。

 

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連棟式建物をより好条件で売却するためにしてほしいこと

連棟式建物の所有者全員の同意を得て、売却できることになったのであれば、少しでも有利な条件で売却したいはずです。その場合、信頼できる不動産会社に売却の仲介を依頼するのが一番です。

 

そこで、連棟式建物の相場を知ると同時に、信頼できる不動産会社を探す方法として、不動産査定一括サイトを利用することをおすすめします。不動産査定一括サイトに売却したい連棟式建物の情報を登録することで、そのような物件を扱った実績のある不動産会社とのマッチングを行い、複数の会社に情報を提供します。

 

すると、いろいろな不動産会社から査定の見積書が届くので、連棟式建物の査定価格の目安を知ることができます。また、不動産会社の対応を確認したうえで、何社かの担当者と会えば、信頼して任せることができるかどうか、見極めやすくなるはずです。

 

とはいえ、連棟式建物は普通の一戸建てとは違うので、不動産会社に仲介を依頼したからといって、買い主を見つけてくれる保証はありません。また、購入希望者があらわれても、住宅ローンを利用できないことで断念するケースもあります。

 

そんなときには、連棟式建物の買い取りを行っている業者に売却するのも一つの方法です。その場合は、現金で支払ってくれますし、引き渡し後のトラブルが発生することもないので、検討の余地はあります。

 

連棟式建物は売り方を検討しよう

連棟式建物を売却するためには、所有者全員の同意が必要です。周辺の相場と同額で売却したい場合は、リノベーションや全体での建て替えが必要になることもありえます。

 

また、所有者全員で土地・建物を一括売却するのか、専門の買取業者に買い取りを依頼するのか、自分の所有物件をほかの所有者に買い取ってもらうのかなど、さまざまな方法があります。どの方法がベストなのかを考え、ほかの所有者とも相談しながら、売り方を検討するようにしましょう。

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