連棟式建物を一戸だけ切り離すことは可能なの?

自分が所有する連棟式建物を売却するにあたり、建物が老朽化しているので、建て替えを検討するひともいるかもしれません。ですが、連棟式建物は隣家と壁でつながっているので、自分の都合だけで建て替えることはできません。

 

では、連棟式建物を一戸だけ切り離すことは可能なのでしょうか。連棟式建物を一戸だけ切り離すための条件や、その結果起こりうることについて、お話ししたいと思います。

 

連棟式建物を一戸だけ切り離すための条件とは?

連棟式建物を一戸だけ建て替えるためには、建物を切り離す必要があります。そして、理論上は連棟式建物を一戸だけ切り離すことは可能です。

 

ですが、連棟式建物を一戸だけ切り離すにあたっては、隣家の所有者に「切り離し承諾書」あるいは「切り離し同意書」とともに、印鑑証明書をもらう必要があります。二戸一のときには隣家だけの承諾で切り離しができますが、三戸一以上の場合は連棟式建物の所有者全員の同意を得て、同じ書類を用意してもらわなければなりません。

 

また、連棟式建物は水道やガス、電気の設備が共有であることが多いです。それらをリフォームする場合にも、連棟式建物の所有者全員の同意が必要ですし、共用部分の改修にかかる費用を戸数で分割して負担することに難色を示すひとも多いです。そのため、交渉が難しくなることが多いのです。

 

連棟式建物を一戸だけ切り離した結果、建築基準法に適合しない可能性もある

連棟式建物の所有者全員の同意を得たとしても、一戸だけを建て替えられるとは限りません。それは、現行の建築基準法に適合する物件かどうかという、別の判断が必要だからです。

 

連棟式建物は建てられた当時には、一つの建物として建築確認されている物件が多いです。そのため、連棟式建物の一戸を建て替えるために、土地の分筆について所有者全員で協議して実行する際には、その戸数すべてが接道要件を満たしていなければなりません。

 

現行の都市計画区域内の建築敷地は、幅が4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないという、接道要件が科せられています。そして、この接道要件は一つの敷地建物に一つの建築物が原則となっています。そのため、連棟式建物のすべての戸数が位置指定道路の認可を受けるか、分筆の際に接道要件を満たすように土地を分筆するしか方法がないのです。

 

また、連棟式建物の土地の分筆を行った結果、自分の所有物件が最低敷地面積に達していなければ、再建築不可物件となるため、売却が難しくなります。

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